当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。
なお、文中における将来に関する事項につきましては、当連結会計年度の末日現在において当社グループが判断したものであります。

1.経営統合について

当社は、早期に統合の実を挙げるべく、2018年10月の経営統合直後から、経営会議やその他のコミュニケーション手段を通じて経営方針の共有と組織への浸透を図るとともに、生産・販売拠点の統合や業務上の連携強化を進め、また、中核事業会社であるゼニス羽田株式会社と株式会社ホクコンの2021年4月の合併に向けては、組織構造や新人事制度等について外部専門家の助言も得て、十分な時間を掛けて準備し、合併を実現しております。
しかしながら、当初期待した統合効果を十分に発揮できないことにより、結果として当社グループの財政状態及び業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。統合効果の十分な発揮を妨げる要因として、以下が考えられますが、これらに限りません。

 

  1. 組織体系や業務プロセスの相違等から、各機能部門の融合・一元化による、コスト削減・戦略的マーケティング・新規研究開発等の統合シナジー効果の発現に想定以上の時間を要するリスク。
  2. 情報システムの統合に想定以上の時間を要し、また、想定外の追加費用等が発生するリスク。

2.法的規制について

当社グループでは、事業運営上、建設業法、製造物責任法、JIS法、各種環境関連法、各種労働関連法などの様々な法的規制や認定を受けております。これらの法令を遵守できなかった場合、もしくは認定更新にかかる検査基準を満たせなかった場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
主要な許認可等の概要は、以下のとおりであります。

会社名 許認可等の名称 監督官庁等 有効期限
ベルテクス㈱ 一般建設業許可 国土交通省 2026年1月24日
ベルテクス建設㈱ 特定建設業許可 国土交通省 2025年1月25日
ホクコンマテリアル㈱ 一般建設業許可 国土交通省 2021年12月19日

当社グループでは、関連法令の改廃や新たな法規制について情報収集に努めているほか、毎年テーマを定めて全従業員向けのコンプライアンス研修を実施し、また、工場における品質目標設定・品質パトロール活動等を行なうことにより、法令遵守と業務品質の向上に努めております。その結果、現状において上記許認可等が取消しとなる事由は発生しておりません。

3.自然災害について

当社グループは全国に営業所や工場を展開しております。仮に大規模な自然災害が発生し、これらの事業拠点が被災した場合には、従業員や建物・設備に被害が及び、事業活動の継続に影響が及ぶ可能性があります。当社グループでは、主要な生産拠点が東北から九州まで15箇所に分散しており、また、本社機能及び設計・開発機能を東京、福井、大阪などに分散して配置することにより、局地的な自然災害の影響を他拠点の業務により補うことが出来る体制を敷いております。
しかしながら、自然災害の規模・範囲が想定を上回るものである場合には、当社グループの財政状態及び業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

4.売上高の公共事業比率が高いことについて

当社グループのコンクリート事業では売上高の一定割合が、また防災事業では売上高の大部分が、政府並びに地方自治体の政策によって決定される公共事業向けとなっております。当社グループでは、国土強靭化、防災・減災対応のために必要とされる製品を中心に、社会資本・生活インフラの整備に欠かせない各種製品の供給に経営資源を集中し、厳しい財政状況の中でも優先的に予算が配分される公共事業領域を見定めて事業を展開するほか、建設投資額が大きい都市部近郊における民間需要向けの製品の供給拡大を積極的に推進しております。
しかしながら、今後の公共事業の規模及びその予算の配分内容によりましては、当社グループの業績に重大な影響が及ぶ可能性があります。

5.価格競争について

コンクリート事業及びパイル事業につきましては、ここ数年、個々の製品ではバラツキがあるものの、全体としての需要量は減少傾向にあり、競争環境は厳しさを増してきております。そのような中、当社グループでは、コンクリート事業におきましては、価格競争に晒されにくいオリジナル製品、高付加価値製品の受注に注力し、その構成比率を高めることにより業績の維持・拡大に努めております。また、パイル事業におきましては、需要が高まっている高支持力杭工法の一つであるHyperストレート工法主体の営業を強化するほか、当社が強みを有する地域に営業エリアを絞り、採算性の維持に努めております。
しかしながら、製品の機能や施工品質等による差別化が難しい製品群が想定以上の激しい価格競争に晒された場合には、当社グループの業績に重大な影響が及ぶ可能性があります。

6.原材料価格及び製品輸送費用の変動について

コンクリート事業及びパイル事業の主要原材料であるセメント及び鋼材並びに燃料である石油は、市況性があり、価格が大きく変動することがあります。また、物流業界における慢性的な人手不足を背景に、当社グループの製品輸送費は年々上昇傾向にあります。当社グループでは、生産性の改善による原価低減、納入地に近接する工場への生産振替えによる輸送費用の低減、及び売価改訂に取り組んでおりますが、原価上昇分のすべてを価格転嫁しきれない場合には、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

7.人材の確保について

建設業界における慢性的な人手不足を背景に、生コンクリートの現場打ちと比較して品質・工期面で優れるコンクリート製品の採用拡大の機運が高まっておりますが、一方で当社グループの生産部門における人材の確保も困難になってきております。当社グループでは、人材確保の一環として、労働時間の短縮や育児・介護休業を含む柔軟な休暇制度の充実化、その他多様な人材がそれぞれの事情に応じて柔軟に働くことができる労働環境の整備に努めております。同時に生産及び出荷準備工程の省人化に向けた取り組みとして、工程の一部へのロボットの導入にも着手しております。
しかしながら、顧客ニーズに応じた適時の生産ができない場合には、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

8.重大な事故・労働災害について

当社グループの工場及び製品施工現場では、重大な事故や労働災害が発生するリスクがあります。当社グループでは、設備の保守・点検や安全衛生教育の徹底、定期的な安全パトロールの実施等により、事故・災害の発生防止に努めておりますが、仮に重大な事故や労働災害が発生した場合には、人的・物的な被害や補償等の費用、生産停止等により、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

9.研究開発について

当社グループでは、市場のニーズやウォンツを先取りした製品の開発・市場投入に向けた研究開発活動を行っております。当社グループでは、開発テーマの検討、評価、並びに開発の進捗管理をグループ横断的に実施する仕組みを導入し、全体として十分な成果を上げられるよう取り組んでおります。
しかしながら、これらの活動のすべてが将来の収益に繋がる保証はなく、研究開発活動の結果次第では、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

10.知的財産権について

当社グループにおいて、特許権等の知的財産権は、他社との差別化要因の一つであり、重要な経営資源であります。当社グループでは、法令に従い知的財産権の適切な取得保全手続きを行うとともに、知的財産権を含む第三者の権利を侵害することが無いよう細心の注意を払っております。
しかしながら、当社グループの知的財産権が十分に保護されず、もしくは当社グループが第三者の権利を侵害した場合には、収益機会の喪失・減少や損害賠償の支払いなど、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

11.新規・その他事業

当社グループでは、コンクリート事業、パイル事業及び防災事業のさらなる成長を図ることと並行して、リスクをコントロールしながらその他事業への取組みや新規事業の探索を行っておりますが、これらの活動が期待する成果を上げられない場合には、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

12.情報セキュリティについて

当社グループは事業活動において顧客の機密情報等を入手することがあり、また当社グループの営業上・技術上の秘密情報を保有しております。当社グループでは、情報セキュリティ・情報管理に関する諸規程の制定・運用、社内教育の徹底、従業員からのコンプライアンスに係る誓約書の取得等を行い、情報管理に細心の注意を図っております。
しかしながら、これらの情報が年々巧妙化するサイバー攻撃や従業員の故意または過失により漏洩・滅失等した場合、損害賠償、社会的信用の失墜、競争優位性の喪失等により、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

13.新型コロナウイルス等、感染拡大によるリスク

新型コロナウイルス等の感染症が拡大した場合、短期的には一時的な操業停止のリスクがあります。また中長期的には、民間設備投資の抑制と公共事業予算の削減により、建設市場が縮小するリスクがあります。当社グループでは、在宅勤務や時差出勤、マスクの常時着用、毎朝の検温、パーティションの設置等を行い、感染防止対策に努めているほか、優先的な投資や予算措置が行われる領域を見定めて事業を展開しております。
しかしながら、これらのリスクが想定を上回る規模で顕在化した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

14.固定資産の減損について

当社グループは、品質の向上または生産性の向上のため設備投資を継続的に行っております。また、事業の成長のため必要に応じてM&Aを実施しております。当社グループでは、投資の意思決定の際には、投資効果を慎重に検討しているほか、M&A投資につきましては、投資後も適切な経営指導やシナジー創出のための積極的な関与・連携を行い、投資価値の維持・向上に努めております。
しかしながら、有形固定資産及びのれんを含む無形固定資産が想定したキャッシュ・フローを生み出さない場合は、減損損失を認識する必要性が生じ、結果として多額の減損損失を認識した場合、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

15.貸倒損失の発生について

コンクリート事業、パイル事業及び防災事業においては、中小規模の事業者との取引が一定程度あります。当社グループでは、取引先別に適切な与信限度額を設定するほか、取引先の業況等の適時把握に努め、与信管理を徹底しております。
しかしながら、コンクリート事業及びパイル事業においては公共事業及び民間需要の、防災事業においては公共事業の動向によっては、想定を上回る貸倒れ発生により当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。