ベルテクス株式会社(代表取締役社長:土屋 明秀)と株式会社熊谷組(代表取締役社長:上田 真)は、高速道路特定更新工事に適用可能なプレキャスト壁高欄「スライドジョイント壁高欄」を共同で開発しました。
 

特定更新工事で使用される床版に設置するプレキャスト壁高欄(以下、PCa壁高欄)は、車両衝突時の大きな荷重に十分耐えられる構造にするため、床版とPCa壁高欄、およびPCa壁高欄同士を一体化する必要があります。従来のPCa壁高欄では、一体化する際に特殊な材料や工具が必要となり、現場での作業も多く、労力と時間がかかることが課題でした。

そこで、ベルテクス株式会社と株式会社熊谷組は、比較的安価で一般的な材料のみを使用し、現場作業を少なくして施工性に優れたPCa壁高欄の開発を目指しました。

「スライドジョイント壁高欄」は、床版とPCa壁高欄の接合にループ状鉄筋を、PCa壁高欄同士の連結には鋼管を使用したフロリダ型(SB種)のPCa壁高欄です。

その主な特徴は以下の通りです。

  1. 自立するL型構造(フロリダ型SB種)
  2. PCa壁高欄同士の連結に鋼管継手を採用
  3. 多数(6条)の通信管路が設置可能
  4. PCa壁高欄前面のフラット構造
  5. スライド設置工法
  6. 施工性・経済性の大幅向上

また、接合部の性能確認試験「NEXCO試験法441-2019」を実施し、中央部衝突、接合部衝突、端部衝突の全てで基準を満たしております。